果菜でのPHの考え方 其の参

DUKE

2011年10月30日 10:00

   PH DOWN濃縮液の作り方 >
 
作業前の準備:厚手のゴム手袋・防護めがね・pHメーター・薬品及び工業用ポリ容器
 
          バケツに水(衣服などに付着したとき、直ぐに洗い流す為)

 
1000㍑の水がpH7.0の時には20mlを加えればpHは約1.0下がります。
 
次の工程で希釈してゆきます。1回目/pH7.0の水20㍑に硝酸(63%)を5ccを加え、
 
2回目/硝酸(63%)を5cc加えます、3回目/硝酸(63%)を5cc加えます、4回目/硝酸
 
(63%)を3cc加えます。ここでpHが6.0になっていなかったら2cc加えて計測しpHが
 
6.0になっていればOKです。(pHが5.5まではOK)  
 
次回からはこの量を一度に加えると作業が簡単に済みます。
 
注:原水のpHが変わる度に、この作業は必ず励行する事です
 
以下の濃度を作る為には、この約倍の要領で作れば、以下のPH DOWN濃縮液になります。
 
100倍で使用の場合はpH7.0の水を20㍑/硝酸(63%)40ccで2000㍑が出来る
200倍で使用の場合はpH7.0の水を20㍑/硝酸(63%)80ccで4000㍑が出来る

 
  注)調製した後、PH6.0付近で調合されているかどうか、必ず確認をする事。
 
しかし、残念な事に濃硝酸(63%)は化学工業薬品の「毒物及び劇物取締法」において「医薬
 
用外劇物」に指定されていますので、早々簡単には手に入りません。その代わりに此方で代用
 
します。微量要素を加えれば最適のpHバランスの取れた、液肥になります。
 
原液20リットル、濃縮液にして100リットルとなります。
 
A液【硝酸カリウム(81g)・硫酸マグネシウム(50g)・リン酸二水素アンモニウム(15.5g)】
      KNO3         MGSO4・7H2O       NH4(H2PO4)  
B液【硝酸カルシウム(95g)】
    Ca(NO3)2・4H2O

 
A液とB液を合わせた物でPHは約1下がりますが、調製したらPH値の確認を必ずして下さい。
 
個々計量した薬品は、それを一度に混ぜて溶かないで下さい。薬品どうしが反応して固化
 
し沈殿してしまいます。熱湯を用意して、必ずそれに1薬品を入れ、良くかくはんして溶けた
 
のを確認した上で次の薬品に進んでください。

 
出来た濃縮液は、薬品用(工業用)ポリ容器に入れ室内で保存して下さい。
 
水耕栽培と違い、土耕栽培では緩やかに下降します。堆肥などの有機物(N・P・K)を多く投入
 
すると硝酸態窒素(マイナス電子)が多くなり土壌は弱酸性となり安定します。
 
此方も手に入りずらいですが濃硝酸程ではないので手に入ると思います。
 

     KNO3       NH4(H2PO4)    MGSO4・7H2O  Ca(NO3)2・4H2O
 
※ 参考までに売られているところです。注:購入には条件有(要誓約書など)
 
圓商産業株式会社:硝酸カルシウム・和光純薬工業(株):りん酸二水素アンモニウム
株式会社内藤商店:硝酸カリウム・クシロ薬局:硫酸マグネシウム

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